医療法人の事業承継|具体的な方法や注意するべきポイントとは?
医療法人を立ち上げた際には医療法人を事業承継することで事業を継続していくことができます。
医療法人の事業承継を行う際には、通常の法人と比較して少し特殊なところがあります。
本稿では、医療法人を事業承継する際の具体的な方法と注意すべきポイントとは何か、ということについて解説していきます。
医療法人の事業承継の具体的な方法
医療法人の事業承継を行う際には、一般的に2つの手段が考えられます。
・理事長の後継者となる親族を理事に据えたのちに事業承継を行う方法
親族に承継を行う際には後継者を決め、実際に事業承継を行う際には出資持分を映していく必要があります。
そして出資持分を映し終えたら、理事長の変更手続きを行い事業承継は完了です。
・第三者に買い取ってもらう方法
第三者に買い取ってもらう際には、事業承継の候補を選定後基本合意と事業承継先のデューデリジェンスを行います。
そして、最終合意が交わされたら出資持分を移転します。
この出資持分を移転した後には役員等の変更を行い、経営権の移転を完了させます。
医療法人の事業承継を行う手法としては、贈与、相続、譲渡の3つがありますが、いずれの方法においても医療法人の財産総額に基づいて算出された現在の持分を元に贈与税や相続税が課税されることになります。
その他、譲渡の場合には譲渡代金から持分の取得費を差し引いた金額が譲渡を行った旧理事にかかることになり、いずれにおいても税金は切っても切り離せないものとなっています。
医療法人の事業承継における注意点
医療法人の事業承継においては注意点としていずれの方法にしても条件があり、特に一番重要なのが理事長は医師、または歯科医師の免許を持つものに限られる、という点です。
この点は通常の会社の事業承継とは大きく異なるため、この段階で後継者選びに苦労することも考えられます。
この他にも医療法人においては3名以上の理事によって構成されていますが、この理事にはそれぞれ1票ずつの議決権を持っており、単独では後継者を決定することができません。
そのため、後継者を選ぶ際には、理事の他多くの関係者の同意を取っておく必要があります。
事業承継に関することは谷幹夫税理士事務所までお問い合わせください
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資格者紹介
税理士谷 幹夫
(たに みきお)
「清く、正しく、美しく」をモットーに、お客様の繁栄、成功のために貢献します。
相続税、医師・クリニックの税務、農業経理でお困りならお気軽にご相談ください。
- 経歴
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昭和55年日本大学商学部卒業後、菊池美津雄税理士事務所に勤務。
菊地税理士事務所では、税務調査立会業務を主に、節税対策などの相談業務を担当。
また、相続税の申告や資産対策の立案などを数多く手掛る。
平成4年10月独立開業、現在に至る。
- 資格
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- 昭和60年2月 日本税理士連合会北海道税理士会:税理士登録
- 平成2年12月 北海道石狩支庁建設指導課:宅地建物取引主任者登録
- 平成9年9月 社団法人日本医業コンサルタント協会:医業経営コンサルタント登録
- 平成12年12月 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会:AFP登録
- 平成13年10月 社団法人生命保険協会:シニアライフコンサルタント登録
- 平成20年9月 総務省 政治資金適正化委員会:登録政治資金監査人登録
- 平成21年8月 日本政策金融公庫:農業経営アドバイザー登録
- 平成21年12月 全国中小事業団体中央会:農商工連携アドバイザー登録
- 所属団体
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- 北海道税理士会
- 札幌商工会議所サービス部会
- 公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会
- NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
- 著書
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- 判例戦略実務必携(所得税編)-東林出版- 共著 平成7年11月
- 判例戦略実務必携(消費税編)-東林出版- 共著 平成11年4月
- 個人課税の再検討(北海道税理士会編)-税務研究会-共著 平成11年7月
事務所概要
事務所名 | 谷幹夫税理士事務所 |
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代表者 | 谷 幹夫 (たに みきお) |
所在地 | 〒001-0024 北海道札幌市北区北24条西3丁目1番7号 商工センタービル4F |
TEL/FAX |
フリーダイヤル:0120-25-8614 TEL:011-707-8614 FAX:011-707-7571 |
営業時間 | 9:00~17:30 (事前予約で時間外も対応可能です) |
定休日 | 土・日・祝日(事前予約で休日も対応可能です) |
アクセス |
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